約半年にわたって食事についてお話をさせていただきましたが、今回が最終回です。
「ドッグフードが一番、人間食はだめですよ。」とお話させていただいてきましたが、最近、手作りフードがマスコミ等で取り上げられることが多いです。実際のところ手作りフードは是か非かについて、今回はお話します。
僕が始めて手作りフードのレシピを見たのは今から 15年ほど前、あるアメリカの獣医学の雑誌でした。それは、アレルギーのこのために、当時主流だった主原料である牛肉や鳥肉等を使用しない犬用の食事でした。実際、カッテージチーズ等日本ではあまりなじみのない食材を使用しており、「毎日与えていくのは非常に困難」という感想を抱いた覚えがあります。
時は過ぎ、動物たちの地位も「家族の一員」となり、「いつまでも一緒に、健康でいてほしい。」と考えられる方が多くなりました。さらに、「少しでも、動物たちに喜んでほしい。」と考えられる方々も多くなりました。そういった中で、動物たちに与える食事も残飯から既成のフードへそして手作りフードという発想になってきたものと思われます。関東では、手作りフードのお店もできており、先日も、インターネットで通販をしているお店を見つけました。しかし、一月あたりの費用を計算してみるとチワワで 2万円程度かかり、非常に高額でした。
しかし、気をつけなければならないのは、あくまでも、手作りフードのレシピは動物栄養学専門の獣医師が作ったものばかりではないということです。いいレシピもあると思いますが、おいしさに偏り、栄養のバランスが悪いものも少なからず見受けられます。実際、関東のほうでは、栄養のバランスの崩れた手作りフードが原因で、今まで教科書にしか載っていないような珍しい疾患が多く発生している傾向が見られるそうです。
動物たちの生活のキーワードは 「いいマンネリを作ること」 です。言い換えれば、いい食事、いい生活パターンをつくり、継続し続けること。そして、少しの変化が見られれば、速やかに対応すること。これがとても重要です。 |